波瀾万丈の人生を歩んだ私の昔話です。不妊治療をやめても、子供が欲しいとあきらめきれずにいたときに知った特別養子縁組の話です。
不妊治療を諦めても子供が欲しい!
40才を超えても不妊治療をし続けていた私、諦めたのは42才か43才だったと思います。
私自身は、結婚したときは、本当は子供が好きなわけでもなく、子供がいなくてもいいと思っていました。でも、元夫は違っていました。結婚したときから子供を欲しがっていたし、不妊治療をやめたい!と言ったときも、やめてもいいとは決して言いませんでした。
私がSLEの難病を発症したときに『子供が産めないかも知れない。離婚してもいいよ』って伝えると、同情してくれたのか、当時は新婚だったせいもありますが、『養子をもらえばいいじゃないか』って、冗談混じりでいってくれました。
不妊治療も私の意思というよりは、元夫が希望して始めた感じです。元夫は『やっぱり子供が欲しいんだ。。。。』と強くそう感じるようになり、いつしか子供がいたら元夫が喜んでくれる!愛され、理想の家族になれる!そう勘違い、自分自身も子供が欲しい!と思うようになりました。今思えば、子供がいれば、私も子供も愛され、理想の家族になれる!と思い込んでいたのかもしれません。
当時の私は、子供を産めない女はダメで・・愛されていないのかも。。。と勝手に思い込んでいました。
はじめて知った特別養子縁組
そんな時にパート先の仲間から聞いたのは、事情があり、育てられない子供を自分の子供として受け入れる『特別養子縁組』です。
私が病気で子供を産めないかも知れないって話の時に元夫は養子を取ればいいって言ってたのを思い出しました。
本当は、元夫の子供を授かりたかったけど、子供好きな元夫ならきっと自分の子供でなくても可愛いがってくれるだろう!っと思っていました。
特別養子縁組で子供を迎え入れるには、児童相談所へ手続きが必要とのことで、申請しに来ました。
特別養子縁組にこだわった理由
養子縁組ってよく聞くと思うんですが、養子縁組には、特別と普通があり、特別養子縁組は、普通養子縁組とは違い、実子扱いに近くいんです。住民票も特別養子縁組の場合は、子と表示されますが、普通養子縁組の場合は、養子と表示されます。特別養子縁組の場合は、戸籍謄本をみない限りは養子であることは分かりにくいのが特徴です。
他にも里親制度というものがありました。この里親制度は、同じく親の都合などで一緒に暮らせない子供を引き取って育てるんですが、実の親子関係は続き、自分の子供にはなれません。実の親が希望すれば、たとえ何年も子供と一緒に暮らしていても実の親の元へ子供を引き渡さなければなりません。その代わり、国から子育て費用は全額出ます。我が子として迎え入れたいと思っていた私は、里親制度を利用せずに特別養子縁組を希望しました。
特別養子縁組は難しい
子供が授かるなら女の子が欲しいと思った私は、女の子で、しかも赤ん坊を希望しました。でも、児童相談所の方から『希望は聞きますが、思い通りにはいきませんし、特別養子縁組に出す子供もなかなかいません。特別養子縁組の子供を希望されて、申請されても何年、いや何十年も待たれている方もいます』と言われました。
ショックでしたが、考えてみれば当たり前のことです。自分の子供を簡単に他人へ渡す人なんて少ないほうがいいのです。でも、一度は子供を諦めた私は、まっそれも仕方ないか。。これもご縁。縁があればラッキーくらいに思うようにしました。
特別養子縁組申請の流れ
特別養子縁組を希望し、児童相談所へ手続きに行きました。でも、簡単には児童相談所が特別養子縁組の申請を通すわけではありません。子供の一生がかかっているんですから当然ですよね。
昔話なので、記憶をたどってます。確か、提出書類があり、源泉徴収票などの年収証明、住民票もあったかな?家族構成や子供を特別養子縁組として迎え入れたい理由なども聞かれました。たとえ、障がいがあったとしても受け入れる覚悟があるのか?なども聞かれました。
子供を迎え入れられる環境かどうか、自宅にも職員さんの訪問もありました。
何度も児童相談所へ通い、まずは里親として登録する必要があり登録もしましたし、様々な研修も受けました。
様々な過程を経て、やっと申請が通りました。
特別養子縁組は覚悟が必要
特別養子縁組を希望して様々な研修を受け、実際に里親をされている方にもお会いしました。実の子供ではない子供を育てることが、どれほど困難なことか知りました。それでも私は、子供を迎え入れたい!それどころか、実の親に育ててもらえない子を我が家に迎え入れて、家族として幸せにしてあげたい!と強く思うようになりました。
特別養子縁組になる子供は、とても複雑な環境で育った子供ばかりです。そんな環境で育った子供は、感情のコントロールもできない子供も多く、自分の子供として迎え入れるには、相当な覚悟が必要だと改めて実感しました。
もし、特別養子縁組を考えるなら、相当な覚悟が必要です。それと特別養子縁組の場合は、実子扱いになるので、もちろん子育て費用も全額自分負担です。将来にかかる子育て費用も考えておくようにしましょう。そして、たとえ、どんな子供であっても我が子として受け入れて愛せる!自信があるのか?何度も夫婦で話し合うことが必要です。